■ 千葉県の巨樹・古木紹介シリーズ6 「高照寺の乳公孫樹(ちちいちょう)」 千葉県指定天然記念物(昭和10年3月指定) 所在地 勝浦市勝浦49 高照寺 樹種 イチョウ 樹高 10m 根廻周囲 10m 「異形(いぎょう)」の巨木である。イチョウの巨木は数多く存在するが、これはあまり例をみない樹形で見る者を圧倒する。本来の主幹はすでに失われており、8本程度の側幹(脇幹)が大きく伸長して樹形を形成している。海に近い為に恒常的な海風の影響により、上方よりも横方向への伸長が旺盛であった結果と思われる典型的な風衝形をしている。又この樹の特長としていわゆる「乳柱(気根)」が多数発達しており、大きいものは地上まで垂下して根の様になっている。この様な形状から地元では「乳イチョウ」の名称と乳にまつわる伝説が生まれたのであろう。1000年と言われる樹齢も納得ができるが近年樹勢の衰退が著しく、是非一度訪れてみる価値のある巨木である。 <戻る