■ 千葉県の巨樹・古木紹介シリーズ15 「泉自然公園のエノキ」 所在地 千葉市若葉区野呂町 樹種 エノキ、樹高、約15m、幹周 約5.6m 千葉市の泉自然公園は「さくらの名所百選」に選ばれた桜や秋の紅葉、カタクリをはじめ山野草、水生植物など、四季を通して自然に親しめるすばらしい公園です。 その入口の駐車場内にこのエノキがあります。エノキは、江戸時代頃より街道の整備に伴い一里塚が築かれると、その塚に多く植えられました。 又村落の出入口付近に道祖神や祠が祭られ、そこにもエノキが植えられました。 それは古来よりエノキが邪霊を避ける樹と信じられていたこと、大きく枝を広げ、木陰が沢山できること、食用としての実がなること等によるものであったと思われます。 この木の根元にも婆バー神様と呼ばれる風邪信仰の祠があり古人の思いが感じられます。 この祠の建立が万治元年(1658年)と伝承されていることからも、幾世代にも亘るこの木に対する村人達の祈りの思いを想像するのも楽しいことです。 大きく広がった樹冠の下でしばしの間、ゆったりとした時間(とき)の流れに身を委ねさせてくれる包容力を持ったエノキです。 <戻る