■ 千葉県の巨樹・古木紹介シリーズ5 「府馬の大クス」 国指定天然記念物(大正15年10月指定) 所在地 千葉県香取郡山田町府馬2395番地 宇賀神社 樹種 タブノキ 樹高 20m 根回周囲 約27.5m 指定樹種名と実物の樹種命が異なっていることで有名である。 天然記念物の指定制度は、1919年(大正8年)に公布された「史蹟名勝天然記念物保存法」に始まり、「文化財保護法」に引き継がれて現在に至っている。そのような歴史の中で、本樹は比較的初期の段階で指定されたものの1本である。植物の専門家が実際に確認していれば、このような誤りも無いと思うのだが、当時の指定制度の一面が窺えるようで興味深い。 宇賀神社の境内にあるこのタブノキは、1000年以上の齢を重ねて行き続けながら幾多の人々の喜怒哀楽の生き様を静かに見続けて来たことであろう。 巨樹・古木は私達に、目に見えない時の流れを感じさせてくれるように思う。 <戻る